リョウは自分の精液を綺麗にユリに舐めとらせると、そのままユリを四つん這いにさせ、尻を自分に向けさせた。
 ユリは顔をほんのりと紅く染め、とろんと目尻を下げて、リョウが肉棒を舐めさせるのを止めたことに抗議するように自分の主人を見上げていたが、彼の命令には素直に従って、従順に尻を向ける。

「もうちょっと尻を上げろ」

「はい……、あんっ!」

 言い終わる前に、リョウが尻を軽く叩いたので、ユリは思わず声を上げたが、それは抵抗の為ではなく、完全に屈服させられた牝犬の、歓喜の鳴き声だった。
 言われたとおりにユリは、リョウの見やすいように、腰を上げる。何度となく蹂躙された秘所を見られることに抵抗は無いが、さすがにアナルを見られるのは抵抗があった。まったく兄の手に触れていないそこは、彼女にとっては謂わば「妹」と「奴隷」の、最後の境界線であったのだ。
 ユリは、このまま乱暴に後背位で犯してもらえると思っていたが、それでも「そこ」を兄の眼前に突き出すのは少々勇気を必要とした。


Act.2-11 Real & Surface [5]
KEEF


「なんだ、やけに濡れてるな。一回飲ませただけだが、ひょっとしてもうイったのか」

 ユリの秘所に指を差込みかき混ぜながら、リョウがからかうように言う。ユリは思わず下半身を突き出し、絶頂後の軽い痙攣を起こしながら、兄の指の動きに合わせて腰をくねらせた。

「うん、イっちゃった……」

 弱々しくユリは答える。
 未だに手錠を解いてもらえず、身動きもろくにとれずに弄ばれる感覚は、「ペット」「奴隷」というより「道具」に近かったが、これまでに感じたことの無いくらいの屈辱的な快感が、ユリの頭の中を靄のように支配し、リョウの指で与えられる快感を倍加した。
 リョウは、段々と指の動きを早め、より大きくユリの膣内をかき混ぜる。

「ああ……お、お願い、挿入れて、ください……早く犯して……」

 ユリは指で再びイかされるよりも、肉棒による蹂躙を希望して哀願したが、哀願されたほうはそれを聞く気がないようだった。
 リョウは二本目の指を突きいれ、そして妹の膣内の、ある一点をトントンと叩くように、素早く、そして激しく刺激した。

「あああ、あひッ!」

 ユリの声が一気に半オクターブ上がり、がくがくと腰が痙攣する。リョウは、知り尽くしたユリのGスポットを集中して刺激したのだ。ユリは身体全体を悶えさせながら、あっという間に絶頂へ追いやられ、ガクッと腰を落としてしまった。
 だが、リョウは指での愛撫をやめなかった。それどころか、その動きはどんどん激しくなっていく。

「やめ……てぇ、ま、また、またイっちゃう……」

「どうした、降参が早いな。香澄みたいにして欲しかったんだろう? 心配しなくても、失神するまでイかせてやるよ」

「そ、そんな……あああ、イクッ!」

 半ば叫びながら、ユリはぶるぶると身体を痙攣させる。
 立て続けの三度の絶頂はユリの理性を破壊しつつあったが、なおもリョウの責めは止まらない。徹底したGスポット責めはより勢いを増し、二本の指は彼女の中を蹂躙する。
 更に、リョウの指がその上にある窄みを捕らえた時、ユリは喘ぎながらも抗議の声を上げる。

「そ、そこ、違…」

「違わない。お前の持ち主・・・である俺がするのだから違わない」

 リョウの言葉の一つ一つが、ユリの理性を破壊していく。ペットとして飼われ、道具として扱われ、それを誇示されるかのように彼女を弄ぶ言動は、ユリの背筋を痺れさせた。
 そうこうしているうちに、リョウの指がユリのアナルにめり込んでいく。無論、たっぷりとローションは塗られているが、初めての陵辱を受けるそこは、硬く彼の指の侵入を拒んだ。
 リョウは、ゆっくりと、だが確実に指を深く入れ込んでいく。ユリは前の穴と思考と一緒に、既に意識までをぐちゃぐちゃにかき回されながら、ただ彼の行為を受け入れるしかない。

「どうだ、痛くないか?」

 今更ながらリョウが問うが、彼の妹はもうそれどころではなく、幾度も潮を吹き出しながら立て続けの絶頂に流されるままで、言葉を発するのも困難な状況で、意識の陥落まで時間がないように見えた。
 こうなると、もうユリを言葉で辱めても仕方がない。リョウに薬を仕込んだのはユリだが、明らかにリョウよりも彼女の方が先に参りそうだった。
 リョウは止めを刺すつもりで、秘所への愛撫を続けながら、アナルに一気に指を突き入れる。

「あ―――ッ! あっ、あっ、あっッッ、がっ!」

 思わずユリの頭が上がり、身体が激しく痙攣を起こす。これまでに味わったことの無いアナルからの快感が、ユリをさらに狂わせる。
 前からの刺激と違い、後ろからの刺激は急激で突然だった。指を突きこまれ、偶然とはいえ腸壁を軽くなぞられるだけで、頭に白いスパークが走った。

「い、イクッ、アッ、イっちゃッ、ッッッ」

 何度も何度も指を出し入れされ、前後を同時にかき回され、すでにユリはまともな思考どころか、言葉さえも編めなくなっていた。
 拘束されたままの両腕と床に力なく放り出していた両足がビンと硬直し、度重なる絶頂の嵐による快感を全身から放出しているようだった。半開きになった口からは舌を突き出し、涙と涎は絶え間なくソファに零れ落ちた。